2025年06月03日
Q:司法書士の先生、家族信託と遺言書の違いが分かりません。(加古川)
私は加古川に住んでいる70代男性です。最近友人を亡くしたことをきっかけに、生前対策について調べるようになりました。生前対策といえば遺言書と思ってきたのですが、今回調べていくうちに「家族信託」というものがあることを知りました。遺言書は何となく想像が付きますが、家族信託とはどのような物か分かりません。家族信託と遺言書どちらが生前対策として有効なのかなど、それぞれの違いについて教えてください。(加古川)
A:家族信託と遺言書の大きな違いは効力の発生時期が異なる点です。
家族信託は、2006年に「柔軟な財産管理および円滑な遺産承継を行える生前対策」として誕生し、認知症対策として活用される方が増えています。遺言書と家族信託の大きな違いは、その効力が発生する時期です。遺言書は遺言者が亡くなった後に初めて開封できます。したがって、相続人がその内容について知ることができるのは遺言者が亡くなった後ということになります。一方で、家族信託はご本人が信託契約を結んだ時からその効力が発生するため、ご本人の生前から亡くなったあとまでその効力は続きます。
従来、生前対策といえば遺言書でしたが、遺言書に存在したいくつかの問題点をカバーすべく家族信託が誕生しました。
【遺言書の問題点の一例】
<例1>財産の所有者が認知症を患うと、本人が財産管理を行うことは難しい。こう言った問題に対して遺言書を活用することは出来ませんが、家族信託では、お元気なうちに受託者を決めて財産管理を任せる旨の家族信託契約をしておきます。のちにご本人が認知症となった際に、受託者が認知症のご本人に代わって財産管理を行ってくれます。
<例2>遺言書では、ご自身の財産の継承先を「息子の後は孫に」などと連続して指示することはできません。一方、家族信託では「財産管理は私自身が行い、認知症になったら息子に任せ、死後は妻と息子に財産を相続させる」と、先の先まで指定することが可能です。
また、費用に関してですが、遺言書は作成する遺言書によってはほとんど費用はかかりませんが、家族信託にはある程度の費用が必要です。しかしながら、ご自身の財産の管理方法を長期にわたって指示できる家族信託を一度契約しておけば、安心した老後生活を送ることができるのではないでしょうか。
神戸家族信託相談センターは、家族信託の専門家として、加古川エリアの皆様をはじめ、加古川周辺の皆様から多くのご相談、ご依頼をいただいております。
神戸家族信託相談センターでは、ご依頼いただいた皆様の家族信託について、加古川の地域事情に詳しい司法書士が親身になってサポートさせていただきます。まずは神戸家族信託相談センターの初回無料相談をご利用のうえ、お気軽にご相談ください。神戸家族信託相談センターのスタッフ一同、加古川の皆様、ならびに加古川で家族信託ができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げます。
2025年05月02日
Q:家族信託ではどのような財産を信託できるのか、司法書士の先生にお尋ねします。(三宮)
私は三宮在住の70代男性です。現在、家族信託を利用しようと家族で話し合っております。
将来的に認知症で三宮の自宅を売却できなくなっては困りますので、今のうちに息子に三宮の自宅を託すために家族信託を利用しようと思ったのですが、妻は「私たちの財産はいずれは息子に譲るのだから、信託できるものはすべて信託してしまおう」といいます。
いきなりすべての財産を託すのは、息子にとっても荷が重いのではないかと思うのですが、後から信託財産を追加するとなると手続きが面倒な気もするので、どうせならはじめにいろいろと信託しておきたいと思うようになりました。
司法書士の先生、三宮の自宅の他にはどのような財産を信託することができるのか、教えていただけますか。(三宮)
A:家族信託で信託できる財産をご紹介します。
家族信託で信託する財産として一般的なのは不動産ですが、実は家族信託では他にもさまざまな財産を信託することができます。
家族信託で信託可能な財産の一例をご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
【信託可能な財産の一例】
・不動産(土地や建物のほか、所有権や借地権も信託可能)
・金融資産(現金や株式、投資信託、債券など有価証券)
・乗り物(車、バイク、船舶など)
・美術品(絵画、骨とう品など)
・ゴルフやリゾートクラブなどの会員権
・著作権、知的財産権
・生き物(ペットや鶏、牛、馬などの家畜) など
このように、基本的には経済的価値のある財産が家族信託の対象となりますが、家族信託ではペットや家畜といった生き物も信託可能となっています。ペットを信託財産として扱うことに違和感を感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ペットは大切な家族の一員であるからこそ、お元気なうちに信頼のおける人に託しておくと将来的にも安心です。
なお、不動産に関して補足ですが、もし不動産に借地権が設定されている場合には、あらかじめ地主の方に家族信託を利用する旨を伝え、承諾を得ておくことをおすすめいたします。
家族信託を契約なさる方の中には、「こんなものまで信託できるとは知らなかった!」と驚かれる方もいらっしゃいます。
家族信託では、ご利用者様の希望に合わせて契約内容を比較的自由に設計することができますので、三宮で家族信託を検討されている方はぜひ家族信託の専門家にお問い合わせください。三宮のご相談者様にとって納得のいく家族信託となりますよう、私ども神戸家族信託相談センターがお力になります。
神戸家族信託相談センターでは三宮にお住まいの方へ初回無料相談を実施中です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
2025年04月03日
Q:父は、叔母の家族信託で受託者でした。いずれは私が引き継ぐのか司法書士の方に伺います。(播磨町)
私は50代の会社員です。80代の父は去年から三宮の病院に入退院を繰り返しています。このまま父が亡くなると、私は相続人なので父の遺産を相続することになるかと思いますが、父は叔母の家族信託の受託者であるため、そういったものはどうなるのか気になっています。叔母は代々受け継いだ土地の有効利用策としてにマンションを所有し運営しています。叔母は数年前から家族信託を始め、その際に父は叔母の受託者となって、叔母のマンション管理や経営も行っていました。私は播磨町で細々と暮らす会社員ですので、父のようにマンション経営をするような知識も暇もありません。もし、私が相続人となって父の財産を相続すると、叔母の受託者の地位も私が相続して叔母のマンション管理をしなければならないのでしょうか?(播磨町)
A:家族信託における受託者の地位は基本的には引き継ぎません。
この先お父様が叔母様の受託者の地位にあるままお亡くなりになったとしても、基本的には受託者の地位は相続人には相続されません。つまり、ご相談者様はお父様の受託者の地位を引き継ぐことはありませんのでご安心ください。委託者が受託者を決める際、おおくの場合は誰に受託者になって欲しいか決めています。それにもかかわらず、受託者の地位が相続で引き継がれてしまうと、最悪の場合、委託者は誰かもわからない方に受託者を依頼することになってしまいます。もちろん受託者も良く分からない親戚のために働くことになり、「信頼関係」が脆弱となってしまいます。ただし叔母様とお父様の契約で、家族信託の契約書に「第二受託者の記載」がある場合には、その方が次の受託者となります。特に第二受託者の記載がないようでしたら、委託者と受益者が話し合って決めることになります。
また、余談になりますが、お父様が受託者として管理していた信託財産の不動産の登記には、お父様の記名がされていますが、相続財産ではありません。
三宮の皆様、家族信託は自由度が高く、今までの法律的な手続きでは限界であった希望に添える可能性があります。しかしながら自由であるがゆえ、ご家庭のご状況にあった信託設計を行うことが重要となります。ご家族に起こり得る未来を想定しつつ、ご家庭に合った信託設定を行うためには家族信託の経験豊富な神戸家族信託相談センターの専門家にご相談ください。神戸家族信託相談センターでは、三宮の地域事情に詳しい司法書士が、初回のご相談は無料で三宮の皆様の家族信託に関するお悩みをお伺いしております。 神戸家族信託相談センターのスタッフ一同、三宮の皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げております。
2025年03月03日
Q:司法書士の先生に相談があります。どのようなものを家族信託の信託財産にできるのでしょうか?(三宮)
はじめてお問い合わせいたします。私は三宮に住む60代の男性です。最近、年の離れた兄弟が認知症を発症したことにより、自分も将来に向けて対策が必要ではないかと考えるようになりました。その一つとして家族信託に興味を持っています。
現在、三宮を含む兵庫県内に複数の不動産を所有していますが、今回ご相談させていただきたいのはその土地の事です。三宮にあるほとんどの土地は所有権を持っているのですが、一つだけ借地の上に自社のアパートを建てている土地があります。所有者に地代を支払い管理している土地になりますが、その権利である「借地権」も家族信託により信託することが可能でしょうか。
また不動産以外にも有価証券等様々な種類の財産を保有しています。どのような財産を信託財産にすることが出来るのか司法書士の先生にご相談したいです。(三宮)
A:不動産の借地権についても家族信託において信託財産に設定することはできますが、注意すべきことがあります。
神戸家族信託相談センターへご相談いただきありがとうございます。
結論からお伝えいたしますと、ご相談者様が悩んでいらっしゃる不動産の借地権は家族信託の信託財産にすることができます。ただし、信託財産に設定する際には必ず地主の承諾を得るようにしましょう。
家族信託の仕組み上、信託を行うと建物の所有権や土地の借地権は委託者であるご相談者様から管理を任せる人(受託者)に移転することになります。法律では土地の借地権を譲渡するには地主の承諾を必要とされているため、信託に伴い借地権を譲渡する場合には事前に地主に確認するようにしてください。
なお、不動産の借地権以外にも信託財産とすることができる財産は複数あります。例えば以下の財産です。
・株式、投資信託、債券などといった有価証券および金銭
・動産(絵画、骨とう品、車、バイク、船舶など)
・ペットや家畜
・各種会員権(ゴルフ、リゾートクラブなど)
・著作権、知的財産権
・不動産(土地・建物、所有権、借地権など)
家族信託は比較的自由に契約の内容を定めることも可能です。ご相談者様の大切な財産を守るためにも、家族信託の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
神戸家族信託相談センターでは、お客様のそれぞれのお悩みごとをお伺いし、どのような信託がベストなのかを一緒に考え。プランをご提案させていただきます。三宮で家族信託をご検討の方は、ぜひ神戸家族信託相談センターまでご相談ください。三宮の皆様にむけ初回のご相談は完全無料で行っております。神戸家族信託相談センターの所員一同、皆様からのお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
2025年02月04日
Q:司法書士の先生にご相談です。家族信託の信託財産を途中で増やすことは可能でしょうか。(三宮)
三宮に住んでいる50代の会社員です。私には近所に住んでいる高齢の母がおります。最近母から「認知症対策のために家族信託という制度がおすすめらしい。」という話をされました。父は既に亡くなっておりますし、今後の家族のためになる制度であれば利用はしたいと思い、母と相談して前向きに検討を行っております。しかし、母としては未だ元気なので、当初は少額の管理を私に任せて、行く行くは全財産の管理を私に任せる見通しを持っているらしいです。しかし家族信託という制度がそういった段階的な信託財産の追加を行える制度なのか不明確な点があり、ご教示いただきたいです。(三宮)
A:家族信託の財産を途中で追加することは可能です。
神戸家族信託相談センターにお問合せありがとうございます。
家族信託では、契約後に信託財産を追加することが可能であり、これを「追加信託」といいます。
この「追加信託」を行う際には、原則として委託者・受託者・受益者の合意が必要となり、新たに追加の信託契約書を作成しなくてはなりません。ですので、ご相談者様のようにあらかじめ家族信託を検討中の段階であれば、信託契約書の中に金銭の追加が可能である旨を定めておきましょう。信託契約書に「受託者名義の信託口座に、委託者がお金を振り込むことによって追加信託契約の成立とする」という内容を盛り込めば、ご相談者様が指定の口座に振り込むだけで信託財産を増やすことができます。これによって追加で信託契約書を作成する必要がなくなります。
但し、注意点していただきたい事が何点かございます。信託財産はあくまでも信託目的を達成するためのものであるという事です。信託目的に反するような財産の追加は出来かねます。そして、金銭の場合はご案内した方法で追加が可能ですが、追加したい財産が不動産の場合は名義変更が伴いますので、その都度信託契約書の作成と登記手続きが必要になります。そして、追加信託は契約のため、委託者の判断能力が十分ある状態でなければ行えません。今回認知症対策のために家族信託をお考えとのことですので、十分にご留意ください。
家族信託という制度は自由度が高く、状況に合った財産管理を柔軟に設計する事が可能です。ご家族ごとに起こり得る将来のことを考えて、そのご家庭に最適な信託を設定するには家族信託の経験豊富な地域の専門家に相談することをおすすめします。三宮で家族信託をお考えの場合には神戸家族信託相談センターをご活用ください。お客様のご相談内容をお伺いし、ご相談者様のご家庭に合った家族信託の設計をご提案させていただきます。所員一同、三宮の皆様のお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
家族信託(民事信託)について、こちらもご覧ください
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