2025年02月04日
Q:司法書士の先生にご相談です。家族信託の信託財産を途中で増やすことは可能でしょうか。(三宮)
三宮に住んでいる50代の会社員です。私には近所に住んでいる高齢の母がおります。最近母から「認知症対策のために家族信託という制度がおすすめらしい。」という話をされました。父は既に亡くなっておりますし、今後の家族のためになる制度であれば利用はしたいと思い、母と相談して前向きに検討を行っております。しかし、母としては未だ元気なので、当初は少額の管理を私に任せて、行く行くは全財産の管理を私に任せる見通しを持っているらしいです。しかし家族信託という制度がそういった段階的な信託財産の追加を行える制度なのか不明確な点があり、ご教示いただきたいです。(三宮)
A:家族信託の財産を途中で追加することは可能です。
神戸家族信託相談センターにお問合せありがとうございます。
家族信託では、契約後に信託財産を追加することが可能であり、これを「追加信託」といいます。
この「追加信託」を行う際には、原則として委託者・受託者・受益者の合意が必要となり、新たに追加の信託契約書を作成しなくてはなりません。ですので、ご相談者様のようにあらかじめ家族信託を検討中の段階であれば、信託契約書の中に金銭の追加が可能である旨を定めておきましょう。信託契約書に「受託者名義の信託口座に、委託者がお金を振り込むことによって追加信託契約の成立とする」という内容を盛り込めば、ご相談者様が指定の口座に振り込むだけで信託財産を増やすことができます。これによって追加で信託契約書を作成する必要がなくなります。
但し、注意点していただきたい事が何点かございます。信託財産はあくまでも信託目的を達成するためのものであるという事です。信託目的に反するような財産の追加は出来かねます。そして、金銭の場合はご案内した方法で追加が可能ですが、追加したい財産が不動産の場合は名義変更が伴いますので、その都度信託契約書の作成と登記手続きが必要になります。そして、追加信託は契約のため、委託者の判断能力が十分ある状態でなければ行えません。今回認知症対策のために家族信託をお考えとのことですので、十分にご留意ください。
家族信託という制度は自由度が高く、状況に合った財産管理を柔軟に設計する事が可能です。ご家族ごとに起こり得る将来のことを考えて、そのご家庭に最適な信託を設定するには家族信託の経験豊富な地域の専門家に相談することをおすすめします。三宮で家族信託をお考えの場合には神戸家族信託相談センターをご活用ください。お客様のご相談内容をお伺いし、ご相談者様のご家庭に合った家族信託の設計をご提案させていただきます。所員一同、三宮の皆様のお問い合わせを心よりお待ち申し上げております。
2025年01月07日
Q:司法書士の先生、家族信託と民事信託には何か大きなちがいはあるのでしょうか。(三宮)
はじめまして。私は家族信託の利用を検討中の70代女性です。私の夫はすでに亡くなっており、私は1人で夫の遺してくれた三宮の自宅で暮らしております。私には2人の息子がおりますが、2人とも家族がありますし、私に万が一のことがあったときに迷惑をかけるようなことはしたくないと思っています。もし私が三宮の自宅で一人暮らしできないようになったら、三宮の自宅を売りに出して、施設に入るつもりです。
つい先日この話を三宮の友人にしたところ、家族信託を利用してはどうかとすすめられたのですが、別の友人からは「こういうときは民事信託ではないのか?」といわれました。家族信託と民事信託はどうちがうのかわからず困惑しております。司法書士の先生、家族信託と民事信託とでは大きなちがいがあるのでしょうか。(三宮)
A:家族信託と民事信託のちがいについて法律による定義はありません。基本的には同じとお考えください。
神戸家族信託相談センターにお問合せいただきありがとうございます。
家族信託と民事信託、どちらも生前対策の際によく使われる言葉なので、ちがいがわからずに困惑なさることもあるかと存じます。結論から申し上げますと、家族信託と民事信託に大きなちがいはありません。基本的には同じものと考えてくだって結構です。
民事信託とは営利を目的としない信託のことで、受託者となるのは一般の方というケースが多いです。家族信託は民事信託のひとつで、家族のなかで信託契約を行い、非営利で財産管理を任せる信託を指します。
なお、営利目的での信託は商事信託といい、受託者は信託銀行や信託会社などが担います。この商事信託は、家族信託や民事信託とは大きく異なります。
家族信託や民事信託は、非営利で財産を託せるうえ、契約を結んだその時から効力を発揮させることができます。さらに、委託者(財産管理を依頼する人)が亡くなったあとも効力が継続することから、遺言書に代わる新たな生前対策として近年注目を浴びています。
家族信託と遺言書の大きなちがいとしては、先ほどもお伝えしたように家族信託は委託者の生前のうちから財産を託すことができることに加え、財産を引き継ぐ人を先の先まであらかじめ指定しておけるという点が挙げられます。遺言書では次の代までしか指定できないことを考えると、家族信託は自由度の高い遺産承継が実現できるとして期待が寄せられています。
家族信託は比較的自由なプラン設計が可能となっております。将来起こりうるさまざまな状況を見据え、三宮のご相談者様にとって満足のいく契約ができるよう、家族信託のプロにまずは相談されることをおすすめいたします。
三宮の皆様、神戸家族信託相談センターではお客様お一人おひとりのご希望を実現する家族信託設計をお手伝いいたします。初回のご相談は完全無料ですので、三宮の皆様はぜひ一度神戸家族信託相談センターまでお問い合わせください。
2024年12月03日
Q:自宅を売却をする場合に備え、家族信託が良いと聞きましたが、司法書士の方にご説明願います。(三宮)
私は三宮で一人暮らしをしている60代の会社員です。今はもう妻はいませんが、子供2人とも三宮の郊外で暮らしているため、イベントなどがある際に会っています。私が所有している三宮の自宅は一軒家ですが非常に古く、私の代で取り壊した方がいいのではないかと思っています。子供たちが住む三宮郊外の方が子育て環境も良く、この家を相続してリフォームする価値もないように思います。私自身も孤独死は嫌なので、将来的には老人ホームに入居したいと考えています。その際は、自宅を売却して売却金を老人ホーム入居資金に充てようと考えています。ただ、怖いのがいずれもしも認知症になってしまったり、病気などで不動産の売却手続きを行うことができなくなってしまった場合に、子供たちが代わりにやっていいのかということです。このことを友人に相談したところ、家族信託が良いと言われましたがどういうことか教えていただけますでしょうか?(三宮)
A:家族信託で自宅を信託財産にすることで安心して自宅売却が出来ます。
ご自宅の売買は法律行為となる「契約」であるため、認知症等を患い判断能力が不十分とされた方は行うことができません。このような場合に備えてお元気なうちに家族信託を活用し、ご相談者様が委託者かつ受益者とします。この受益者とは、信託財産から収益を得る人で、自宅売却後の売上金がご相談者様の口座に入ることになります。そして、ご自宅を信託財産として信頼できる受託者に財産の管理・処分を託します。この「受託者の決定」は非常に重要です。受託者には未成年者、成年被後見人及び被保佐人を除く誰でもなることができるため、多くの方はご子息など、信頼のおける方に依頼しますが、誰に依頼するのかは話し合ってよく検討するようにしましょう。なお、お子様や知人に限らず、一般社団法人などの法人等に依頼することも可能です。
認知症となってしまった後に老人ホームの入居手続き等が必要となった場合は、成年後見制度の活用をおすすめします。ただし、成年後見人は財産管理を行う立場にあるため、自宅の売却には家庭裁判所の許可が必要です。なお、信託契約の受託者は身上監護を行う権利はなく、ご相談者様の施設入居や入院手続きなどを行うことはできないため、家族信託の契約と併せて将来的に自分の任意後見人になる人を選んで契約する「任意後見契約」も一緒にご検討されることをお勧めします。
三宮の皆様、家族信託は自由度が高く、今までの法律的な手続きでは限界であった希望に添える可能性があります。しかしながら自由であるがゆえ、ご家庭のご状況にあった信託設計を行うことが重要となります。ご家族に起こり得る未来を想定しつつ、ご家庭に合った信託設定を行うためには家族信託の経験豊富な神戸家族信託相談センターの専門家にご相談ください。神戸家族信託相談センターでは、三宮の地域事情に詳しい司法書士が、初回のご相談は無料で三宮の皆様の家族信託に関するお悩みをお伺いしております。 神戸家族信託相談センターのスタッフ一同、三宮の皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げております。
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